冨重 圭一教授(応用化学専攻)が低温でのポリオレフィン系プラスチックからの有用化学品合成に有効な固体触媒系の開発に成功 ~プラスチックの新たな変換法を確立!~(冨重プロジェクト)

概要

大阪市立大学 人工光合成研究センターの田村正純准教授と東北大学大学院工学研究科応用化学専攻の冨重圭一教授らは、プラスチックごみの大部分を占めるポリオレフィン系プラスチックの分解に有効な固体触媒系の開発に成功し、低温条件下で有用化学品である潤滑油や液体化学品を高収率で合成できることを明らかにしました。

ポリオレフィン系プラスチックのケミカルリサイクル技術として油化やガス化などの技術が知られていますが、様々な問題を抱えており、低温条件でプラスチックを変換する技術および有益な化学品原料への直接かつ選択的な変換を可能にする触媒技術の確立が求められていました。本研究で開発した酸化セリウム担持ルテニウム触媒(Ru/CeO2触媒)は、反応温度を従来技術から100℃以上も下げることに成功し、市販のゴミ袋や廃プラスチックにも適用可能であり、高収率で有用化学品を得ることに成功した世界初の固体触媒系です。

本研究成果は、2020年12月10日(木)に『Applied Catalysis B: Environmental (IF=16.68)』にオンライン掲載されました。

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